
目や神経などの跡も残る世界最古のオタマジャクシの化石。3Dプリントモデルとともに展示されている[2024年10月28日、アルゼンチン・ブエノスアイレス](C)REUTERS/Agustin Marcarian
[ブエノスアイレス発/ロイター]この大型カエル種 Notobatrachus degiustoiの化石の大きさは16センチで、通常は化石で見られない軟組織の一部が確認できるほど保存状態が良い。オタマジャクシの目や神経などが黒い跡となって残っている。これは現存のオタマジャクシがジュラ紀とほぼ同様の姿をしていることを示し、カエルやヒキガエルの進化の理解が深まった。
化石は、ブエノスアイレスから約2300キロ南のパタゴニア地方サンタクルス州の牧場で行われた発掘作業で、2020年に発見された。恐竜の化石を探す調査だった。10月30日に学術誌『ネイチャー』に論文が掲載された。
この化石では、頭部全体と体の大部分が保存されている。カエルは、水中で生きる幼生のオタマジャクシが変態することで成体になるが、化石のオタマジャクシは変態の最終段階にあった。研究チームによると、化石のオタマジャクシはNotobatrachus degiustoiの成体と同等程度の大きさだった。

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