オーストラリア、コアラのクラミジアワクチンを承認

2025年9月23日
タグ: 野生生物
過去20年間でコアラの数は半減している (C)REUTERS/Daniel Munoz
絶滅危惧種であるコアラをクラミジアから守るワクチンがオーストラリアで初めて承認された。クラミジアはコアラの個体数減少の大きな要因になっている。これにより感染拡大を食い止められる可能性がある。

[シドニー発/ロイター]クラミジアは細菌の一種であり、これへの感染は野生のコアラの死因の半分近くを占めている。人間もクラミジアに感染するが、コアラを苦しめているのは主に別の種のクラミジアだ。

「一部の個体群は、日を追うごとに局所的な絶滅に近づいている」とサンシャイン・コースト大学の微生物学者ピーター・ティムズ氏は述べた。

 ティムズ氏のチームは、10年以上かけ、一回の投与で済む単回投与ワクチンを開発した。

 クラミジアは、交尾などの直接的な接触や、出産時の母子間の接触で感染する。感染したコアラは不妊や失明に加え、重度の尿路感染症にかかることがある。その場合、脱水症状がひどいあまり木に登れず、食物を得られなくなることもある。

カテゴリ: 医療・サイエンス
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