最先端のバイオテクノロジーは、はたして生物兵器の脅威を封じ得るのか。炭疽菌テロに揺れる米国で、産学を総動員した対抗策の開発が本格化している。[ワシントン発]体中のあらゆる組織、器官から出血して死ぬ伝染病、エボラ出血熱。アフリカなどで散発的に感染者が出ているこの病気のもとになるウイルスと、天然痘ウイルスの両方の性質を合わせ強力な殺傷力を持たせた“ハイブリッド型ウイルス”を作るプロジェクトが旧ソ連にあった――。米議会公聴会や官民の対策会議における米軍関係者や旧ソ連のバイオテロ兵器専門家の証言から、こんな計画の存在が明らかになってきた。

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