三人の頭取をはじめ持ち株会社の首脳九人が総退陣して四月から「出直し」を図るみずほフィナンシャルグループだが、早くもグループ内の不協和音が噴出している。 原因の第一は朝日生命保険への経営支援問題だ。朝日生命は東京海上火災保険との経営統合問題がこじれ、経営不振が鮮明になっている。同社と親密な第一勧業銀行は、杉田力之頭取が朝日生命の取締役をつとめている事情もあり、一千億円の支援を検討しているが、富士銀行と日本興業銀行が猛反対。グループ内で第一勧銀への批判を強めている。ただ第一勧銀も「一歩も引けない」としており、対立は尾を引きそうだ。

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