チュニジア、エジプトと続いた中東北アフリカでの民主化の流れは、1970年代から80年代にかけて起きた世界大の「民主化の第3の波」(S.ハンチントン)を免れた地域を襲う「第4の波」というべきであろう。「第3の波」が雪ダルマ式に広がったのと同じように、中東イスラム圏を中心に政治的な地殻変動をもたらす可能性が高い。またそれは情報革命の浸透を背景に、強権的支配のもとでの市場経済体制を打ち砕く可能性を秘めた激動への幕開けとなる可能性をも秘めている。経済大国に躍進する中国を中心に近年「北京コンセンサス」と呼ばれ影響力を拡大してきた体制への警鐘といってもよい。
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