9月に発足したばかりの野田佳彦首相の政権運営に早くも黄信号が灯ってきた。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加、米軍普天間飛行場移設、さらに消費税増税問題や選挙制度改革……など数々の難問に直面した野田首相は、いずれの課題でも解決への糸口をつかむことができず、民主党はがたつき始めた。連立与党の一員である国民新党との間にもすきま風が吹き、与党の結束も崩れつつある。大阪市長・大阪府知事のダブル選挙でも惨敗し、有権者の既成政党離れは加速。まるで濁流に弄ばれる木の葉のように野田政権は揺れに揺れている。そんな中、政界では、野田首相が来年6月に一か八かの衆院解散・総選挙を実施せざるを得なくなる可能性が囁かれ始めた。
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