2年前、人権侵害等の罪で25年の刑期が確定し、警察施設に監禁されているフジモリ元大統領(73)は、舌ガンの手術とその後の抑鬱症状から入退院を繰り返してきたが、12月に入り、恩赦の可能性を示唆する報道が頻繁になされるようになり、ペルーの世論を分かつ動きとなっている。
先の選挙で元大統領の長女ケイコ候補を僅差で破ったウマラ大統領は、病状が悪化した場合、人道上の観点から恩赦を与えることに前向きな発言を行なっている。フジモリ氏本人は無実を主張しており、恩赦には同意していないと伝えられるが、報道によれば、親族は恩赦申請のための手続きに向けた準備を進めており、ケイコ氏は、申請はクリスマス明けになると述べている。

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