浮上した「韓国への戦術核再配備」の衝撃

執筆者:平井久志 2012年5月16日
エリア: アジア

 米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」は5月11日、米下院軍事委員会が同9日に全員会議で、韓国を念頭に西太平洋で戦術核再配備や通常戦力の増強が必要と指摘する条項を盛り込んだ「2013国防授権法修正案」を可決したと報じた。米下院でのこの修正案可決で、韓国への戦術核の再配備問題が論議になっている。

 この修正案はクリントン国務長官、パネッタ国防長官に対して、北朝鮮が弾道ミサイルと核兵器開発など好戦的な行動で同盟国を威嚇することに対応し、この地域(朝鮮半島)に核兵器を配置することの実効性などについて報告書を提出することを要求した。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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