早くも色褪せたオランドへの期待

執筆者:渡邊啓貴 2012年10月3日
エリア: ヨーロッパ

 夏休みが開けて本格的な政治の季節に入ったフランス。10月の来年度予算の攻防が控える中で、オランド政権は大きく揺らいでいる。その人気が急降下しているからである。政権誕生4カ月足らずで、早々に路線変更するとの噂も高まっている。

 1995年に任期を終了したミッテラン大統領以来の社会党の大統領誕生として、オランドが鳴り物入りでエリゼ宮(大統領府)入りしたのはついこの5月のことである。オランドが大統領当選の勢いをかって、米仏会議、NATO首脳会議で注目を集め、EU首脳会議ではメルケル主導の緊縮政策に真っ向から挑み、成長政策を標榜して気を吐いたのは、フランス国民の多くにとって、もはや色あせた昔日の思い出となっているのではないだろうか。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
渡邊啓貴 帝京大学法学部教授。東京外国語大学名誉教授。1954年生れ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程・パリ第一大学大学院博士課程修了、パリ高等研究大学院・リヨン高等師範大学校・ボルドー政治学院客員教授、シグール研究センター(ジョージ・ワシントン大学)客員教授、外交専門誌『外交』・仏語誌『Cahiers du Japon』編集委員長、在仏日本大使館広報文化担当公使(2008-10)を経て現在に至る。著書に『ミッテラン時代のフランス』(芦書房)、『フランス現代史』(中公新書)、『ポスト帝国』(駿河台出版社)、『米欧同盟の協調と対立』『ヨーロッパ国際関係史』(ともに有斐閣)『シャルル・ドゴ-ル』(慶應義塾大学出版会)『フランス文化外交戦略に学ぶ』(大修館書店)『現代フランス 「栄光の時代」の終焉 欧州への活路』(岩波書店)など。最新刊に『アメリカとヨーロッパ-揺れる同盟の80年』(中公新書)がある。
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