その名に聞き覚えがなくても、2008年の北京五輪の聖火リレーを派手に妨害した人物と言うと、イメージを喚起される人が少なくないだろう。市民団体『国境なき記者団(RSF、本部パリ)』の創設者、初代事務局長として言論の自由を世界に訴え、独裁国家でのジャーナリスト抑圧を告発してきたロベール・メナール氏(60)である。2008年に事務局長を退任して以来、しばらく消息を聞かないと思っていたら、予想もしない方向に転身していた。右翼『国民戦線(FN)』の支援を受けつつ、南フランスの街ベジエの市長を目指して来春の統一地方選に立候補する、というのである。
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