先日、新潟の朱鷺メッセで開催された日本国際政治学会の年次大会に行ってきた。援助政策研究を始めてからこの学会の大会には行くようにしている。日本国際政治学会は社会科学系では格段に大きく、今回も、緒方貞子前JICA理事長や北岡伸一国際大学学長を交えたラウンド・テーブル「日本の国際政治学を考える――研究者は政策とどうかかわるべきか」などがあって、おもしろかった。
学会やセミナーの“あたり”率は10に1つくらいだろうか。10人聞いて1人、「きてよかった」と思わせてくれる人に出会える。今回の収穫のひとつは浅野豊美中京大学教授のご報告「脱植民地化をめぐる帝国的国際政治経済史としての賠償問題:重層的アジア経済協力レジームをめぐる日米アジア特殊関係の展開」だった(表題はいかにも“学会”的ですが)。この人の本『帝国日本の植民地法制』が吉田茂賞や大平正芳賞をとったことは知っていたが、読んではいなかった。
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