今を去ること77年の昔話。アメリカにアメリア・イアハート(1897-)という、怖いもの知らずの女流飛行家がいた。
彼女が生きたのは、どんな時代か? 1918年に終わった第1次世界大戦(当時は1,000万人が戦死する大戦争など2度とないと誰もが思ったから「欧州大戦」と呼んだ)で、史上初めて武器としての飛行機が登場した。だが、その主力は複葉機だった。
リンドバーグが単葉単座機で大西洋単独横断に成功したのが1927年。それは人類に、長距離飛行という新しい可能性を拓いた。
1937年、イアハートは赤道上世界一周飛行を発想した。ロッキード製、乗客12人の旅客機エレクトラ10Eの客席を改造し、予備の燃料タンクを積み、カリフォルニアを起点にニューギニアのラエまで飛んだ。乗っているのは彼女とナビゲーターの計2人。
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