パレスチナ自治評議会選挙で圧勝したハマースに対して、二月二十一日にアッバース自治政府大統領から正式に組閣の要請がなされたが、調整は難航している。当面の組閣期限は三週間だったが、二週間延長され、三月二十八日をデッドラインとして交渉が行なわれている。百三十二議席中七十四議席を確保するという、ハマース自身にとってさえ予想外の全面勝利のため、権力配分の落ち着き先は定かでない。 ハマースの国際的地位をめぐる交渉にも進展は見られない。アメリカ、EU(欧州連合)、ロシア、国連のいわゆる「カルテット(四重奏)」がハマースに求めている「イスラエル国家の生存権の承認」「武力闘争の放棄」「過去の和平合意の受け入れ」といった条件は、ハマースにとって容易なものではないからだ。
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