「日本買い」の条件を整備せよ――アベノミクスの正念場

執筆者:磯山友幸 2014年4月24日
エリア: アジア
 反対派の巻き返しを防げるか (C)時事
反対派の巻き返しを防げるか (C)時事

 昨年1年間で日本株を15兆円買い越した海外投資家の売りが続いている。日本取引所グループの集計では、1兆1090億円の売り越しだった1月に続いて、2月は829億円、3月は5806億円といずれも売り越しだった。ウクライナ情勢など海外市場が不安定化していることも一因だが、日本の下げの大きさが目立つ。モルガン・スタンレーMUFG証券日本担当チーフ・アナリストのロバート・フェルドマン氏は、海外投資家は安倍晋三首相が改革を具体化できるか疑念を持って見ていることが背景にあると繰り返し指摘している。つまり、日本が投資先として魅力的な国に本当に変われるかどうか、海外投資家はまだ確信が持てていないというわけだ。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
磯山友幸(いそやまともゆき) 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト活動とともに、千葉商科大学教授も務める。著書に『2022年、「働き方」はこうなる』 (PHPビジネス新書)、『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、『破天荒弁護士クボリ伝』(日経BP社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)、『「理」と「情」の狭間――大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP社)などがある。
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