6月10日にイラク北部モースルを制圧したISIS(イラクとシャームのイスラーム国家)は南下してバグダードに向かった。これに対してマーリキー首相は13日にサーマッラーを訪問して軍・部隊にテコ入れした。同日の金曜礼拝ではイラクのシーア派宗教指導者の最高権威シスターニー師の声明が読み上げられ、シーア派信徒に祖国防衛のための義勇兵として参集するよう呼びかけた。サーマッラーに配置されたイラク国軍部隊はISISの襲撃予告を受けて多くが離脱してしまったようだが、マーリキー政権支持派の民兵組織やシーア派義勇兵を動員してISISの攻勢を食い止めているようだ。

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