小泉純一郎首相の後任を選ぶ自民党総裁選が九月八日、告示された。立候補したのは届け出順に安倍晋三官房長官、谷垣禎一財務相、麻生太郎外相の三氏。ポスト小泉候補として昨年来、取り沙汰されてきた「麻垣康三」の中で最も現政権に批判的だった「康」(福田康夫元官房長官)が消え、最後まで首相に忠誠を尽くした現職閣僚同士で跡目を争う構図となった。 争う、といっても、安倍氏が圧倒的に優勢なワンサイドゲーム。関心が高まるはずもない。テレビ各局の総裁選関連番組の視聴率は、小泉氏が本命の故・橋本龍太郎元首相を向こうに回し奇跡の勝利を収めた二〇〇一年四月に比べ、軒並み大幅にダウンしていた。

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