国際論壇レビュー
対「エボラ出血熱」で最も名を上げた国
拡大するエボラ感染がついにアメリカに飛び火したかと思えば、「イスラム国」への渡航を企てていた男がいきなりカナダ議会へ「テロ」攻撃を仕掛ける――。もはや、世界に隔離された安全地帯はない。当たり前だ。開かれて、つながっていてこそ、今日の繁栄に行きついた。だからこそ、今日の難題がある。そんなことを考えさせられたひと月だ。
「平和国家」の堅固な意志
北欧と並んで「平和な国」のイメージの強いカナダ。10月22日。その首都オタワで事件は起きた。男は、戦没者慰霊碑の前で警護の兵士を銃撃し殺害、道路を挟んで向かいの連邦議会議事堂へと駆け込んだ。議会衛視と銃撃戦になり、衛視長が男を射殺した。映像で見ても、射殺にためらいはない。決然としている。
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