二〇〇六年に外国人研修・技能実習制度(以下、研修制度)で来日した研修生(滞日一年目)の数は過去最高の約九万三千人に達した。この四年間は毎年一〇%以上増加しており、今年は十万人を超すのが確実だ。研修制度で日本に滞在できるのは最長三年。二、三年目も含めた研修生全体の数は十六万人を超えている。 ただし、前回までのレポートからもわかるように、その大半が「研修生」とは名ばかりで、実態は国が受け入れを禁じる「単純労働者」に他ならない。研修生の受け入れ側は中小企業を中心に約二万社。日本人の若者が敬遠する仕事を、研修生が低賃金で担っているのだ。

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