単独での生き残りか、大同団結か。新興企業向けの取引所であるジャスダックの将来像をめぐって、野村証券同期生がサヤ当てを演じている。 発端は七月末、日本証券業協会の安東俊夫会長(五八)が「新興市場を含めて取引所の数が多すぎる。将来像を総合的に描きたい」として、取引所の再編と総合取引所の発足へ向けアドバルーンを上げたこと。この「安東ドクトリン」をきっかけに再編論議が始まった。 十月初め、日証協は「証券取引所の再編を考える特別委員会」の第一回会合を開催。委員長は安東氏が務め、ジャスダック社長の筒井高志氏(五七)を呼び、ジャスダックの経営の現状と将来像を聞いた。安東、筒井の両氏は野村証券で「花の四十九年組」(昭和四十九年入社)と言われた同期生で、“元ライバル”の間柄だ。
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