5月上旬に計画されている中国の胡錦濤国家主席の日本公式訪問を前に、「ギョーザ」「ガス田」「チベット」の三重苦が日中関係に影を落としている。首脳外交で求心力を取り戻したい親中派の福田首相だが、思惑通りには進みそうもない。 特に冷凍ギョーザ問題では、殺虫剤混入の経緯をめぐって日中の見解が分かれ、両国民の感情的な対立に発展。落とし所が見つかる気配はない。 ギョーザ問題は明らかに中国の分が悪い。中国側が食品の安全性をアピールしても、8月の北京五輪を前に、各国の警戒感が強まるばかりだ。米国で生まれた新語「チャイナ・フリー(中国製品を含まない)」のシールは、全米のスーパーやデパートのあちこちに貼ってある。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン