北京五輪を支えた「中華」のあなどれない効力

執筆者:野嶋剛 2008年10月号
エリア: アジア

台湾すらも包含できる便利なキーワード、それが“中華”だ。「海外サポーター」を巧妙に使う中国の作戦は、まずは図に当たった。[台北発]北京五輪は「中国の五輪」であると同時に「中華の五輪」だったのではないか。五輪最終日、「鳥の巣」で行なわれた閉会式セレモニーをテレビで見ながらそう感じた。 八万人の拍手を浴びながらステージで「北京、北京、我愛北京」を歌った六人の歌手。中国出身は孫楠、譚晶、韓雪の三人だけだった。残りは台湾の王力宏、香港のケリー・チャン(陳慧琳)、韓国のRAIN。そして閉会式の締めくくりでも、香港のジャッキー・チェン、アンディ・ラウ(劉徳華)、シンガポールのステファニー・スン(孫燕姿)ら中華世界のスターが勢ぞろいし、五輪のフィナーレを告げた。

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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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