饗宴外交の舞台裏
饗宴外交の舞台裏 (132)

スペイン国王夫妻が喜んだ“答礼晩餐会”の大成功

執筆者:西川恵 2009年1月号
エリア: ヨーロッパ

 来日十七年、東京でレストランを開くスペイン人シェフのジョセップ・バラオナ・ビニェスさん(四二)に、本国の王室儀典長フランシスコ・ノンベラ氏から国際電話が入ったのは二〇〇八年の十月半ば。 「十一月にフアン・カルロス国王夫妻が国賓として訪日されるが、天皇皇后両陛下をお招きして開く答礼晩餐会の料理の指揮をとってもらえないか」  バラオナさんは「料理人として光栄この上ないことです」と、二つ返事で引き受けた。  国王夫妻は十一月九日に来日。十日に宮中晩餐会がもたれ、答礼晩餐会は翌十一日に明治記念館で開かれることになっていた。準備期間はわずか三週間。バラオナさんとスペイン王室の儀典部門との間でメールのやり取りが続いた。

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執筆者プロフィール
西川恵 毎日新聞客員編集委員。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。著書に『皇室はなぜ世界で尊敬されるのか』(新潮新書)、『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、『ワインと外交』(新潮新書)、『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、『知られざる皇室外交』(角川書店)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。
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