民主党政権のもとでの経済成長戦略を、「繋ぐ」「断つ」「創る」という三つの観点から考えてみたい。 克服されねばならないのは組織的割拠主義、先送り主義、そして現実追随主義である。これらは日本の官僚制度に特有なものとされてきたが、実際には日本のビジネスにも知らず知らずのうちに浸透してきたものといわねばならない。戦後の支配的な仕組みであった「五五年体制」の総決算がなされなければ、明日の成長戦略も立たないことが自覚される中で、民主党政権は誕生した。まず内需型の需要発掘を妨げてきた「繋がらない」個人データを考える。

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