経済の頭で考えたこと
経済の頭で考えたこと (105)

米中貿易戦争の根源「二十一字方針」

執筆者:田中直毅 2019年5月20日
エリア: アジア
「核心利益」を守れるか(C)AFP=時事

 

 日本からの訪中団に対して、北京では宴会を開催して応じる。その時隣席が誰になるかは、その場に居合わせるまではわからない。

 2018年12月中旬に訪中したある経済人は、「二十一字方針」を初見の隣人から説明されたという。習近平中国国家主席によって「不対抗、不打冷戦、按歩伐開放、国家核心利益不退譲」という対米貿易交渉方針が打ち出された、との解説だった。それはすなわち、「対抗せず、冷戦に持ち込まず、段階的に開放するが、国家の核心利益については譲らない」という意味。2月末まで第3弾の関税引き上げを相互に抑制するとした米中首脳の決定の背景を知る絶好の材料だ、と彼は受け止めた。「特ダネをもらったのかも」と、彼はその時思ったという。

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執筆者プロフィール
田中直毅 国際公共政策研究センター理事長。1945年生れ。国民経済研究協会主任研究員を経て、84年より本格的に評論活動を始める。専門は国際政治・経済。2007年4月から現職。政府審議会委員を多数歴任。著書に『最後の十年 日本経済の構想』(日本経済新聞社)、『マネーが止まった』(講談社)などがある。
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