経済の頭で考えたこと
経済の頭で考えたこと(102)

米中「経済摩擦」激化で日本企業が抱えかねない「市場リスク」

 

 中国の指導層の自国認識の正確性については、相当疑ってかかった方がよい。多分最大の理由は、共産党の内部における縦割り組織(サイロ)の内部の錯綜度が、他の組織からは伺う術(すべ)もないほどになっているからだろう。この点は組織の末端での事態にとどまらず、トップレベルでも生じていると考えるべきだ。

 昨今で最も明らかになったのは、習近平中国共産党総書記(国家主席)と中国人民解放軍幹部との間の齟齬であろう。南シナ海での領有権を確立するために、中国は島嶼地帯での埋め立てと港湾づくりを始めた。しかし2015年9月にホワイトハウスを訪問した習近平総書記は、スプラトリー諸島の拠点の軍事化を否定した。

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執筆者プロフィール
田中直毅 国際公共政策研究センター理事長。1945年生れ。国民経済研究協会主任研究員を経て、84年より本格的に評論活動を始める。専門は国際政治・経済。2007年4月から現職。政府審議会委員を多数歴任。著書に『最後の十年 日本経済の構想』(日本経済新聞社)、『マネーが止まった』(講談社)などがある。
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