社会保障改革に立ちはだかる「既得権益層」

執筆者:鈴木亘 2010年4月号
タグ: ドイツ 日本
エリア: アジア

日本の社会保障は過去の成功体験が全く通用しない前人未踏の領域に入る。だが全世代が危機感を共有しなければ――。 二〇三〇年の社会保障の将来像を考えるに当たって、もっとも重要なその規定要因は、今後わが国が迎える人口構成の変化である。二〇三〇年までの二十年間、世界最速の人口減少、少子高齢化が進み、前人未踏の領域に入る。これまでの成功体験など全く通用しない、まさに常識が逆転する「アリス・イン・ワンダーランド」である。その不思議の世界に、国民の意識が適応できるか、いつの時点で気づいて制度を本気で変えようとするかが、わが国の未来を左右するターニング・ポイントだ。

カテゴリ: 政治
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