大統領選挙が行われる年の選挙では米国が内外において直面している多岐にわたる問題について議論されるために、複数の争点が浮かび上がる傾向にある。だが、中間選挙の争点については有権者の関心が一つに収斂されがちなのが特徴だ。
米国同時多発テロ事件やアフガニスタン戦争開戦の翌年に行われた2002年中間選挙のキャンペーンでは、ブッシュ政権と共和党は「対テロ戦争(“War on Terror”)」を前面に打ち出すとともに、同政権の立法措置に抵抗していたトム・ダシュル民主党上院院内総務(当時)らを「議事妨害者(“obstructionist”)」と繰り返し批判した。その結果、共和党は上院で2議席、下院で8議席それぞれ議席を伸長し、異例の勝利を収めた(政権発足後初の中間選挙では与党が敗北するのが慣例。2002年中間選挙以外で与党が勝利した中間選挙は20世紀では1902年、1934年、1998年の3度のみ)。
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