中間選挙大敗前に動いたオバマのホワイトハウス人事

執筆者:渡部恒雄 2010年11月4日
エリア: 北米

 予想通り中間選挙では民主党が歴史的な大敗を喫した。10月4日の足立氏の報告にあるように、ホワイトハウスの人事は中間選挙を前にして大きく変った。首席補佐官のラーム・エマニュエルがシカゴ市長選挙への意欲を示し、後任にオバマ大統領の上院議員時代の首席補佐官のピート・ローズが就任した。彼が短期のリリーフなのか、残り2年の任期も継続するのかは、まだ明らかにはなっていない。そして、外交安全保障については、国家安全保障担当補佐官のジェイムズ・ジョーンズが、次席補佐官のトーマス・ドニロンに交代することになった。実はこの人事は、オバマ政権のアキレス腱であるアフガニスタン戦争と関わる人事なので、詳しく見ておきたい。

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執筆者プロフィール
渡部恒雄(わたなべつねお) わたなべ・つねお 笹川平和財団上席フェロー。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』、『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』など。最新刊に『防衛外交とは何か: 平時における軍事力の役割』(共著)がある。
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