昨年後半以後、東京三菱、三和両行の間で、水面下の“忍び逢い”が続けられているという。金融関係者の間では、「合併に向けた下交渉」(ライバル都銀)という見方で一致している。
三和は昨年、金融再生委員会が音頭をとったさくらとの合併交渉が難航した隙に、さくらを住友に奪われる苦い経験をしたばかりだ。三行統合、住友―さくらというメガバンクの誕生に対して「上層部には焦りがある」(三和関係者)という。もちろん、その事情は東京三菱も共通する。同行内部から役員たちの鞘当てが漏れ伝わってくるのも、そうした焦りの感情があってのことだろう。

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