世界的にみると、G8サミットは日本においてほど注目を集める会議ではない。したがって、G8サミットの成果やテーマについて世界の論壇が注目しないのは、それほど異様なことではない。しかし、故小渕恵三前総理が、わざわざ沖縄で首脳会議を開くことにしたのは、それなりに世界の目をアジアに、そして沖縄に向けさせるという意図があってのことだろう。そうだとすると、沖縄で開催されたG8サミットが、あまり世界の関心を集めなかったことは、小渕前総理にしてみれば残念なことであったろう。 ただし、海外で全般的には大して関心が盛り上がらなかったなかで、世界のメディアがこのサミットに注目したのが、サミットに費やされた莫大な費用のわりに具体的成果がほとんどなかったということだった。『エコノミスト』誌は、社説で皮肉たっぷりに、「たくさん約束するが何も実現しない」と指摘している。
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