饗宴外交の舞台裏
饗宴外交の舞台裏 (41)

衣装の政治的象徴性を体現したジャクリーン夫人

執筆者:西川恵 2001年5月号
エリア: 北米

 パリ・コレの本場フランスでは、政府首脳のご夫人がどこのデザイナーを重用し、どのようなデザインのドレスを身にまとうかは、人々の好奇心の的である。ファーストレディーのファッションは、その時代の空気の一表現であり、その趣味を通じて政権の性格さえも暗示するからである。 現在のシラク大統領(保守派)のベルナデット夫人はシャネルが多い。前のミッテラン大統領(左派)のダニエル夫人はイヴ・サンローランが贔屓だった。サンローラン自身、公然たる左派支持者で、コレクションの発表会にはよくダニエル夫人の姿があった。一方のシャネルは、保守支持層の政治家夫人に人気が高いようだ。

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執筆者プロフィール
西川恵 毎日新聞客員編集委員。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。著書に『皇室はなぜ世界で尊敬されるのか』(新潮新書)、『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、『ワインと外交』(新潮新書)、『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、『知られざる皇室外交』(角川書店)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。
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