チベット亡命政権をめぐり中国の工作が活発化?

執筆者:Foresight 2002年12月号
タグ: 中国 インド
エリア: アジア

 インド北部の町ダラムサラは、チベットを逃れたダライ・ラマ十四世が亡命政権を置いた場所として知られる。その町で最近、ダライ・ラマの命を奪うと脅すポスターが目立つようになった。こんなことは、一九五九年に亡命政府が置かれてから初めてのことだ。 ポスターには、「ダライ・ラマをはじめとするチベット人がインドから出ていかなければ、殺す」と英語で書いてある。 亡命政府への警備を強化した地元警察は、ポスターはチベットの「シュグデン・カルト」の仕業だと睨んでいる。実際、九七年にはこのカルトのメンバーによって、チベット人の学校長と生徒二人が殺される事件が起きている。

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