饗宴外交の舞台裏 (70)

ようやく始まる“柿のタネ援助”

執筆者:西川恵 2003年11月号
タグ: 日本
エリア: アフリカ アジア

 第三回アフリカ開発会議(TICAD3)が九月二十九日から三日間、東京で開かれた。 十年前にアフリカ支援を目的に日本がイニシアチブをとったこの会議は、五年ごとに首脳会議を開いてきた。今回は計八十七カ国、四十七の国際機関が参加し、このうちアフリカ(五十三カ国)はこれまでで最多の二十三カ国が首脳を送り込んだ。 初日の二十九日夜、小泉純一郎首相主催の歓迎レセプションが東京・高輪のホテルでもたれたが、人々の視線を集めたのはスワジランド王国のムスワティ三世国王とラモツァ王妃のカップルだった。同国王はキリスト教徒だが十一人の妻を持ち、今回同行したのは第二夫人。国連開発計画(UNDP)の親善大使も務める元女優の王妃は三十代半ば。百七十センチを越えるスラリとしたスタイルで、褐色の肌のエキゾチックな美貌に人々が振り返った。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
西川恵(にしかわめぐみ) 毎日新聞客員編集委員。日本交通文化協会常任理事。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。著書に『皇室はなぜ世界で尊敬されるのか』(新潮新書)、『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、『ワインと外交』(新潮新書)、『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、『知られざる皇室外交』(角川書店)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。
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