オバマ大統領は石油への過度な依存からの脱却、温室効果ガス排出量の削減、益々悪化する交通渋滞の解消等を目的として、米国民の80%がアクセスできるように、2035年までに全米に高速鉄道網13路線を整備する構想を、政権のインフラ整備プロジェクトの柱として提案している。6年間で総額530億ドルを拠出する大プロジェクトだ。だが、現時点で米議会が承認した関連予算総額は約100億ドルにすぎない。米国の財政状況が悪化する中、歳出削減を求める共和党からの圧力が一層強まっており、オバマ政権が掲げるこのプロジェクトは、実現に向け益々厳しい状況に陥りつつある。
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