フランスでは、今からちょうど20年前の1992年9月20日、マーストリヒト条約(EU条約)がかろうじて国民投票で批准された(支持率51%)。同年6月にデンマークが国民投票で批准を拒否したことから、当初は欧州統合の牽引車役を自負していたミッテラン仏大統領が、国民投票で圧倒的な支持を得ることで、フランスの統合への威信を示そうとした試みであったが、投票日が近づくにつれて支持率が降下、一時は批准そのものも危ぶまれた。ドイツ憲法評議会での合憲判決によって翌年11月に発効したが、「小さな支持(プティ・ウイ)」とも揶揄された。
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