政府は、中国の艦艇が、東シナ海で海上自衛隊の護衛艦「ゆうだち」にFCS(Fire Control System;射撃管制システム)レーダーの電波を照射した事実を公表した。FCSレーダーを照射することは、相手を狙っていることにほかならず、場合によっては相手の反撃を正当化する危険で愚かな行為だ。かつて、イラクの飛行禁止措置を監視していた米・英空軍機が、地上から防空ミサイルの照射を受けてミサイルサイトを爆撃したのも、これとおなじ理屈だった。
中国海軍は、これまでも、ヘリを護衛艦に近づけ、米空母の直前で潜水艦が急浮上するなど、ルール無視の行動をとってきたが、今回の事例は常識的に一線を超えていた。これを自制させるためにも、事実を公表したことは適切な措置だ。
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