経営破綻し、一時国有化された足利銀行の受け皿選定が動き始めた。水面下では地方での勢力拡大を狙うメガバンクも触手を伸ばす。「ご配慮のほどをよろしくお願いします」 四月二十六日、栃木県の木村好文県議会議長は金融庁に五味広文長官を訪ね、足利銀行の受け皿に関する要望書を手渡した。 この日、栃木県議会は臨時議会を開き、受け皿に関する要望書を可決。木村議長はその足で上京し、小泉首相、衆参両院議長、谷垣財務相、伊藤金融担当相などに宛てた要望書を提出した。要望書の柱は、(1)受け皿への早期移行、(2)地域の中核的金融機関としての機能の維持、(3)選定過程への県の参画、の三点だった。

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