国際論壇レビュー

「靖国参拝」「日中衝突」と「米国の決断力」

 このタイミングでなぜ……(C)EPA=時事
このタイミングでなぜ……(C)EPA=時事

 年の瀬もどん詰まりになって、安倍晋三首相はあれだけ自重していた靖国神社参拝に踏み切った。中国・韓国との冷え切った関係がさらに悪化するのは必至だ。アメリカとの関係にも悪影響が出る。なぜ今なのか。中国の横暴な防空識別圏設定をめぐるバイデン副大統領の「二枚舌外交」(後述)への当てつけもあるのか。

 日中関係は一触即発の危機だ。その危機も含め、いま世界情勢をどう総括したらいいのだろうか。そして来年はどんな年になるのだろうか。そんなことを考える時になった。それにうってつけの記事が、12月1日付の英紙『サンデー・テレグラフ』に掲載された。題して「世界はどこまで安全か」。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
会田弘継(あいだひろつぐ) 関西大学客員教授、ジャーナリスト。1951年生まれ。東京外語大英米語科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを務め、現在は共同通信客員論税委員、関西大学客員教授。近著に『世界の知性が語る「特別な日本』』 (新潮新書)『破綻するアメリカ』(岩波現代全書)、『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)、『増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)など。訳書にフランシス・フクヤマ著『政治の衰退』(講談社)など。
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