かつての革命児「増田宗昭」が狙うメディアの果実

執筆者:安西巧 2006年1月号
タグ: 日本

楽天の社外取締役でありながらTBSとも提携を深めるTSUTAYAの“元締め”は、メディアの激変期にどう動くのか。「一文なしになってもやる」「一兆円かけてもいい」――。TBSとの経営統合に執念を見せていた楽天社長の三木谷浩史(四〇)は、十一月三十日、「ひとまず刀を鞘に収めろ」というみずほコーポレート銀行頭取、斎藤宏(六一)の説得であっさり休戦協定を受け入れた。副社長・国重惇史(五九)を従えた記者会見で三木谷がTBS株の大量取得を発表したのが十月十三日。同二十日にUSEN社長の宇野康秀(四二)がTBS傘下のプロ野球「横浜ベイスターズ」を買収する意向を表明する一幕もあった。

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執筆者プロフィール
安西巧(あんざいたくみ) ジャーナリスト 1959年福岡県北九州市生まれ。1983年早稲田大学政治経済学部政治学科卒、日本経済新聞社入社。主に企業取材の第一線で記者活動。広島支局長、編集委員などを歴任し、2024年フリーに。フォーサイトでは「杜耕次」のペンネームでも執筆。著書に『経団連 落日の財界総本山』『広島はすごい』『マツダとカープ 松田ファミリーの100年史』(以上、新潮社)、『さらば国策産業 電力改革450日の迷走』『ソニー&松下 失われたDNA』『西武争奪 資産2兆円をめぐる攻防』『歴史に学ぶ プロ野球16球団拡大構想』(以上、日本経済新聞出版)など。
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