韓国「国防白書」から見た北朝鮮の軍事力

執筆者:平井久志 2015年1月15日
エリア: アジア

 韓国政府は1月6日に「2014年国防白書」を発表した。韓国政府は李明博(イ・ミョンバク)政権末期の2012年12月に「2012年国防白書」を発表しているが、朴槿恵(パク・クネ)政権になって初めての国防白書である。

 

核弾頭小型化は「相当な水準」

 金正恩(キム・ジョンウン)政権は2013年3月の党中央委員会3月総会で経済建設と核開発の「並進路線」を決定した。こうした状況を受けて、白書は、北朝鮮が核兵器の材料となる「プルトニウムを約40キロ保有していると推定され、高濃縮ウラニウム計画を進行中」とした。核兵器の弾頭小型化については、2012年には言及しなかったが。今回は「小型化能力も相当な水準に達しているとみられる」とした。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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