「遊民経済学」への招待 (20)

スターウォーズに触発されて「遊民銘柄」を選ぶ

執筆者:吉崎達彦 2015年12月26日
エリア: 北米 アジア

 映画というのは不思議と後を引くものである。前回の『007/スペクター』に引き続き、今度は封切り直後で満員御礼の『スター・ウォーズⅦ フォースの覚醒』を見てきた。それにしても、流山おおたかの森「TOHOシネマズ」が満席になるなんて、初めて見ましたですよ。
 結論を言ってしまうと、満足度は極めて高かった。1点だけネタバレをお許し願うと、劇中でハリソン・フォードが登場するシーンがある。その瞬間、観客が思わず「おおっ!」とどよめく。映画館によっては、同時に拍手が湧き上がるらしい。
 1977年の初演から38年を経て登場したハン・ソロは、さすがに年輪を重ねている。その姿は、われわれ見ている側にも同様に経過した時間の長さを感じさせる。そう、最初に『スター・ウォーズⅣ 新たなる希望』を封切りで見たとき、筆者は高校生で、それは富山市内の今は無き「タカラ劇場」であった。それから何と長い月日が流れたことか。ハリソン・フォードは「インディ・ジョーンズ」他のさまざまな役柄を経て、今もハリウッドの最前線で活躍している。当方はいい年をしたオヤジになり、映画館があった辺りは今ではシャッター街になっている。

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執筆者プロフィール
吉崎達彦(よしざきたつひこ) 双日総合研究所チーフエコノミスト。1960年(昭和35年)富山市生まれ。一橋大学社会学部卒業後、1984年日商岩井(現双日)に入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員、経済同友会調査役などを経て現職。新聞・経済誌・週刊誌等への執筆の他、「サンデープロジェクト」等TVでも活躍。また、自身のホームページ「溜池通信」では、アメリカを中心に世界の政治経済について鋭く分析したレポートを配信中。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『1985年』(新潮新書)など、共著に『ヤバい日本経済』(東洋経済新報社)がある。
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