かつて日本の参院選で社会党(現・社民党)が大勝したときに「山が動いた」という土井たか子委員長(当時)の“名言”が語り草になったが、今回の台湾総統選・立法委員選挙の結果は、まさに「山が動いた」という表現がふさわしい。
動いた山は、戦後半世紀以上にわたって台湾政治に君臨していた国民党主導の政治体制だった。民進党は過去にも総統を勝ち取ったことがあるが、2000年は国民党分裂による漁夫の利。2004年の総統選は、大接戦の末に銃撃事件が起きて超僅差での勝利。しかも、国会にあたる立法院で、民進党は1度も国民党の勢力を上回ったことがなく、政権担当の8年間は「ねじれ国会」で、やりたいことを国民党に掣肘(せいちゅう)されてばかりだった。
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