インドの二輪車市場で、スクーターの人気が急拡大している。クラッチやギア操作がいらない自動変速機や大容量のシート下積載スペースを備えた利便性に加え、足を揃えて乗れるため主に女性ユーザーの支持を集めている。2015年4~12月のスクーター累計出荷台数は約370万8700台と、前年同期比11.4%増、二輪車国内販売の30%強を占めるに至った。農村部での需要不振などで、二輪車全体が同時期にわずか1.2%しか増えていないことを考えると、スクーターはまさに救世主といった存在感だ。各メーカーは魅力的な新機種を相次ぎ投入して販売を強化する一方、スクーターの生産能力拡張にも乗り出しており、今後スクーターがインド二輪車市場の主役に躍り出る可能性もある。

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