米大統領選へ出馬検討「ブルームバーグ氏」を待ち受ける「多難」

執筆者:足立正彦 2016年1月29日
エリア: 北米

 共和党の大統領候補指名獲得争いでは、候補指名が近づけば支持率を低下させると見られていた実業家兼テレビパーソナリティのドナルド・トランプ氏が、各種世論調査で依然優勢が続いている。他方、民主党では、党内リベラル派勢力や若年層の支援を受けた「民主社会主義者」のバーニー・サンダース上院議員(無所属、バーモント州選出)が、優勢と見られていたヒラリー・クリントン前国務長官を猛追。「序盤州」であるアイオワ州やニューハンプシャー州では、むしろサンダース氏に有利な世論調査結果も公表され始めている。

 こうした中で、マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長が無所属での大統領選挙への出馬を真剣に検討していることが、1月23日に明らかになった。2大政党の候補指名獲得争いの幕開けとなるアイオワ州党員集会までわずか1週間余りというタイミングでの新たな展開である。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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