「反既成政治」が鮮明となったニューハンプシャー州予備選

執筆者:足立正彦 2016年2月12日
エリア: 北米

 米国大統領選挙の候補指名獲得争いの「序盤州」におけるヤマ場の1つであったニューハンプシャー州予備選が2月9日行われ、「反既成政治」を訴える2人の候補が勝利した。共和党では実業家兼テレビパーソナリティのドナルド・トランプ氏が35.3%を得票して勝利。他方、民主党では、ニューハンプシャー州に隣接する「裏庭」であるバーモント州選出という「地の利」を生かし、議会合計535名の上院、下院議員の中で唯一の「民主社会主義者」であるバーニー・サンダース上院議員(無所属)が、ヒラリー・クリントン前国務長官に22.4ポイントの大差で勝利した。トランプ、サンダース両氏ともに2月1日の初戦、アイオワ州党員集会では2位と惜敗したが、今回はともに雪辱を晴らすかたちとなった。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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