南シナ海が「世界で最も危険な海」になりつつある。常設仲裁裁判所に南シナ海の管轄権を全面否定された中国が面子をかけて人工島造成など南シナ海占拠を加速しており、米国やフィリピン、ベトナムなどと偶発的な軍事衝突が起きる可能性は着実に高まりつつあるからだ。世界の海上物流の3分の1、金額ベースで年間5兆ドルの商品、資源などが通過する南シナ海が、一時的にせよ通航不能になるリスクを日本含めアジアは想定すべき時が来ている。問題は迂回路、代替供給先の確保の難しさに加え、想定しきれない石油、穀物など商品市況暴騰という世界経済への打撃だろう。
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