2016年上半期の中国経済の運営の実態は、これ以上の「金融緩慢」(資金調達が非常に容易な状態)が考えられないほどのものだった。「資源配分が歪む」という悲鳴が、また「住宅バブルの後始末が心配だ」という嘆息が、中国の経済学者のなかから聞こえた。
ところが現実は、一層過酷なものとなった。民間企業の固定資本投資は6月にはついに対前年同月比でマイナスとなり、7月には1.7%にまでマイナス幅が広がったのだ。9月4・5の両日は、いまやアリババの拠点として国際的に認識される杭州においてG20の首脳会議が開かれるが、中国経済の失調は隠しようもない。
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