経済の頭で考えたこと
経済の頭で考えたこと (84)

「杭州G20」を迎える「中国経済」の逃げ場なき惨状

執筆者:田中直毅 2016年9月2日
エリア: 中国・台湾

 2016年上半期の中国経済の運営の実態は、これ以上の「金融緩慢」(資金調達が非常に容易な状態)が考えられないほどのものだった。「資源配分が歪む」という悲鳴が、また「住宅バブルの後始末が心配だ」という嘆息が、中国の経済学者のなかから聞こえた。
 ところが現実は、一層過酷なものとなった。民間企業の固定資本投資は6月にはついに対前年同月比でマイナスとなり、7月には1.7%にまでマイナス幅が広がったのだ。9月4・5の両日は、いまやアリババの拠点として国際的に認識される杭州においてG20の首脳会議が開かれるが、中国経済の失調は隠しようもない。

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執筆者プロフィール
田中直毅 国際公共政策研究センター理事長。1945年生れ。国民経済研究協会主任研究員を経て、84年より本格的に評論活動を始める。専門は国際政治・経済。2007年4月から現職。政府審議会委員を多数歴任。著書に『最後の十年 日本経済の構想』(日本経済新聞社)、『マネーが止まった』(講談社)などがある。
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