トランプ政権1年の「勤務評定」と「不安要因」

実は巧妙に軌道修正しているようにもみえる(C)AFP=時事

 

 2017年1月3日、筆者はフォーサイトで、トランプ政権が誕生しようとする際に大いなる不安を正直に記した(「波乱必至:予測不能の『トランプ政権』を予測する手掛かり」参照)。自分を含め、メディアや有識者がドナルド・トランプ候補の勝利を予想できなかったのは、トランプ氏のような、政治経験がないだけでなく人格的にも社会的にも多くの問題を抱えている候補を、米国の有権者が大統領に選ぶとは信じたくなかったため、願望が目を曇らせたと反省した。

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執筆者プロフィール
渡部恒雄(わたなべつねお) わたなべ・つねお 笹川平和財団上席フェロー。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』、『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』など。最新刊に『防衛外交とは何か: 平時における軍事力の役割』(共著)がある。
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