「ティラーソン解任」はトランプ大統領の「原点回帰」

執筆者:渡部恒雄 2018年3月15日
会見でも無念さをにじませていた(C)EPA=時事

 

 レックス・ティラーソン国務長官の解任は、不気味なタイミングで行われた。そもそも昨年10月に、ティラーソン国務長官がドナルド・トランプ大統領を「愚か者」と呼んだことが報道されて以来、解任はいつあってもおかしくない状況となり、問題はタイミングだけという状況だった。しかし今回の解任は、我々同盟国が恐れる最悪のタイミングで行われた。

 これまで、政権内のパワーバランスは、ジョン・ケリー大統領首席補佐官やジェームズ・マティス国防長官らの現実派が、スティーブン・バノン前首席戦略官兼上級顧問などの「アメリカ・ファースト」の現状否定派とトランプ大統領による極端な政策にブレーキをかける役割を果たしてきた。しかし、最近のトランプ政権では、それらのブレーキが効かなくなってきた。

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執筆者プロフィール
渡部恒雄 わたなべ・つねお 笹川平和財団上席研究員。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』など。
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