国際社会が憤激「ベネズエラ」マドゥロ大統領の「翼賛」「出来レース」再選劇

執筆者:遅野井茂雄 2018年5月28日
カテゴリ: 国際 政治
エリア: 中南米
大統領選の勝利宣言をするマドゥロ大統領(C)AFP=時事

 

 5月20日、前倒しで強行されたベネズエラの大統領選挙は、予想通り、現職のニコラス・マドゥロ大統領が再選された。主要野党がボイコットを決めたため、投票率46%、すなわち有権者の半数以上が棄権する中での結果である。ボイコットに反対した野党のアンリ・ファルコン氏らが出馬したことで、一応は民主的な装いを保つ形になったものの、自作自演にも等しい再選劇であった。

体制護持のための翼賛選挙

 マドゥロ大統領はこれに先立ち、野党が危機の打開に向けて求めた大統領罷免国民投票を封殺し、新たな最高議決機関として制憲議会を設置。野党の支配する国民議会を無力化した(2017年6月30日「『インフレ4ケタ』『死者80人』ベネズエラ危機の『見えない出口』」、7月27日「ベネズエラ危機で『軍』はどう動く:『制憲議会選挙』を前に最大の山場」参照)。

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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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